建材メーカーの間接工数は、ほとんどが受注の前にあります。
図面を読む。寸法を拾う。積算する。材料を拾い出す。これらは、まだ受注していない案件にも発生します。相見積で外れれば、丸ごと捨て工数です。
この前工程を、発注する側と分担します。
一方的にお願いするのではありません。発注する側にとっても、その方が早く楽になる形にします。設計事務所は仕様を早く固められる。工務店は施主の前で金額を出せる。ゼネコンは積算が早く終わる。
相手が楽をするほど、こちらに注文が集まって、工場が埋まる。
これが、以下5つに共通する構造です。工場は常に自社です。変えるのは、工場の前にある作業を誰がやるか、だけです。

この5つの中で、いちばん効きます。

建具工事店や工務店から「これでお願いします」と手書きの図面やメモが来る。そこから図面を起こし、材料を拾うのは御社の仕事。
受注していない案件の分まで、この作業が発生します。
発注する側が、自分で寸法を入れて確定できるようになります。
その時点で製作図も部品表も出ているので、御社は受け取るだけ。読み取り、転記、拾い出しが、まるごとなくなります。
発注者が使いたくなる画面。押し付けると使われません。「その場で金額が出る」ことが、相手にとっての見返りです。

御社が楽になっても、発注する側の事務は変わらない。だから相手は、新しいやり方に変える動機がない。
発注者の側の書類も、そのまま出るようにします。
発注した瞬間に、相手の社内で必要な紙が全部揃っている状態にします。
転記がなくなります。いまは同じ数字を、見積書、発注書、施主への提出書類、現場の指示書に、何度も書き写しています。
相手が、他社に移れなくなります。
事務が楽になった状態から、元の手書きに戻る会社はありません。価格で数%安い他社が現れても、事務の手間が増えるなら選ばれない。
これがいちばん強い囲い込みです。安売りせずに固定客ができます。
相手の会社で使っている書式に、どこまで寄せられるか。最初の1社で作った書式が、次から標準になります。

図面が来てから、見積を出す。仕様は、もう決まっている。「その寸法では作れません」と後から言う役回り。
設計事務所に、御社の「作れる範囲」を道具として渡します。
設計者が寸法を入れると、その場で作れるかどうかが分かり、価格も出る。設計段階で納まりが確定します。
着工前に、御社の仕様が図面に入ります。見積合わせに呼ばれる頃には、勝負がついている。値引き競争そのものから抜けられます。
自社商品の「作れる寸法・仕様の範囲」を、設計者が使える形にすること。

建材の仕事は、山と谷が激しい。繁忙期は残業と外注で回し、閑散期は工場が空く。
同じ年商でも、平準化できれば利益はまったく違います。
ゼネコンの工程は、着工のかなり前に決まっています。問題は、建具の仕様が確定するのが遅いことです。
仕様を早く固められれば、閑散期に作って、繁忙期に納品できます。
そのために、ゼネコン・設計事務所と直接つながって、早い段階で仕様を確定させる。柱1と地続きです。
「早く決めてくれたら安くする」という値付け。
例:着工3ヶ月前までに仕様確定なら5%引き、1ヶ月前なら定価。早期確定割引です。これがないと、相手が早く決める理由がありません。

相手はゼネコン、工務店、建具工事店。施主の顔を見たことがない。
全国の施主から、直接注文が入ります。しかも卸価格ではなく小売価格で。
同じ物を作って、粗利が変わります。
価格帯の違う市場が、一つ増えます。取引先と競合しない範囲(商品・地域・価格帯)を決めておけば、既存の商売を壊さずに乗ります。
施主でも選べる画面。専門用語を出さないこと。框や見付という言葉が出た時点で、施主は離脱します。
同じ画面を使うことで、相手の前工程が楽になる。楽になった相手は、そこから発注する。発注が集まるので、自社の工場が埋まる。

| # | 誰と使うか | 相手が楽になること | 自社に返ってくるもの |
|---|---|---|---|
| 1 | 設計事務所 | 手戻りがなくなる | 仕様が着工前に決まる |
| 2 | 施主 | 寸法が自由に選べる | 小売価格の市場 |
| 3 | 工務店・建具工事店 | その場で金額が出る | 前工程の工数が消える |
| 4 | ゼネコン | 納期が確実になる | 工場が平準化する |
| 5 | 全員 | 転記がなくなる | 他社に移れなくなる |
工場は、常に自社です。変えるのは、工場の前にある作業を誰がやるか、だけです。
御社の商品でどこまで自動化できるか、20分ほどのオンラインでご説明します。その場で、お持ちいただいた図面を読み込んでご覧に入れます。