3階建ての戸建てを旅館に転用すると防火戸は不要?|2025年11月の建築基準法施行令改正
2025年11月1日施行の建築基準法施行令改正で、3階建ての戸建てを旅館に転用するときの階段まわりの工事費が変わる可能性があります。ただし「3階建て・200㎡以下なら防火戸が一律不要」ではありません。除外の条件と、200㎡以下・200㎡未満の違いをまとめました。
2025年11月1日施行の建築基準法施行令改正。3階建ての戸建てを旅館・簡易宿所に転用する場合、階段まわりの工事費に影響する可能性があります。
ただし、「3階建て・200㎡以下なら、防火戸が一律不要になる」という改正ではありません。
除外規定の対象になる建物(告示案)
今回の除外規定に関する告示案は、次の条件を満たす建物を対象としています。
- 準防火地域の3階建て
- 延べ500㎡以下
- 告示194号第四第一号に定める構造方法などを満たす
外壁・窓・柱・梁・床・屋根などの仕様が条件で、単に木造3階建てというだけでは該当しません。
出典:e-Gov パブリック・コメント、国土交通省
延べ200㎡未満の戸建てを旅館にする場合
今回の条件に該当し、112条11項の竪穴区画の対象から外れる場合でも、3階を旅館用途に使う建物には、同条13項による区画が必要になる場合があります。
階段や吹抜けなどと、それ以外の部分を、間仕切壁や戸で区画する規定です。ふすま・障子等は使えません。
出典:e-Gov 法令検索
通常の戸でよい場合と、防火戸が要る場合
竪穴区画は、通常は遮煙だけなので、戸であればよいとされています。戸は、厚さ3ミリ以上の板でできた普通のドアです。
ところが、建物が準耐火の場合は、防火戸が要求されます。木造の住宅にドアだけ防火にして?という不思議な規定ですが、そうなっています。
防火戸は木製でもよいので、木製防火戸の方が、金属製より木造住宅には取り付けやすいです。木製の認定防火戸は、d2o(デザイン to オーダー)で取り扱っています。
考えられる影響
考えられる影響は「階段まわりの区画を全部なくせる」ということではありません。条件によっては、認定防火戸ではなく通常の戸による区画で対応できる可能性があるということです。戸の閉鎖方法など、関連する規定も満たす必要があります。
一方、主要構造部を準耐火構造とした建物全般が、今回の改正で免除されるわけではありません。建物の構造区分と、どの条項に基づく区画なのかが重要です。
出典:国土交通省
「200㎡以下」と「200㎡未満」に注意
- 用途変更に伴う建築確認 ― 原則として、用途変更部分が200㎡以下なら不要
- 112条13項の区画 ― 建物の延べ面積が200㎡未満の場合の規定。ちょうど200㎡は含まれません
確認申請の要否と、防火区画の適用条件は別々です。
出典:厚生労働省、e-Gov 法令検索
※今回確認できた除外条件の資料は告示案で、正式公布本文は未確認です。「11月1日から防火戸が一律不要になった」とは判断できません。