旅館業のリスクコントロールマトリクス
d2o モール編集部
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影響評価表、ハザードアナリシス、などともいう
旅館業のリスクコントロールマトリクス(管理棟方式+警備会社)
リスクごとに、起こさないための統制(予防)、起きたことに気づく統制(発見)、起きたときの対処(対応)を、担当・頻度・記録とセットで並べた表です。宿泊棟と別の場所に従事者が常駐する管理棟を置き、緊急時の駆けつけを警備会社に委託する運営を例にしています。担当と頻度は、物件の運営体制に合わせて書き換えてください。
緊急時の対応(旅館業法施行規則4条の3第1号)
| リスク統制の内容種類担当頻度・タイミング記録根拠 |
| 火災 | 自動火災報知設備・消火器・誘導灯などの消防用設備等を設け、定期に点検して消防署に報告する | 予防 | 営業者(点検は消防設備業者) | 機器点検は6か月ごと、総合点検は1年ごと、報告は1年ごと | 点検結果報告書 | 消防法17条・17条の3の3 |
| 火災 | 感知器が作動すると自動通報装置で警備会社に通報する。警備員が出動して確認し、火災なら119番通報と避難誘導、誤報なら警報を止めて復旧する | 発見・対応 | 警備会社 | 発報のたび | 警備会社の出動報告書 | 旅館業法施行規則4条の3第1号 |
| 地震・水害 | 客室に多言語の避難経路図と避難所の案内を掲示する。区の避難情報が出たら、管理棟から宿泊者に連絡して避難を促す | 予防・対応 | 管理棟の従事者 | 掲示は宿泊者の入れ替わりごとに確認、連絡は避難情報の発表時 | 連絡の記録 | 旅館業法施行規則4条の3第1号 |
| 宿泊者の負傷・急病 | 宿泊者が非常通報装置または電話で管理棟に通報する。管理棟が119番通報し、従事者または警備員が駆けつける | 発見・対応 | 管理棟の従事者・警備会社 | 通報のたび | 対応記録 | 旅館業法施行規則4条の3第1号 |
| 犯罪被害(侵入・暴行) | 宿泊棟は常時施錠とする。被害があれば宿泊者が非常通報装置で管理棟に通報し、管理棟が110番通報する | 予防・対応 | 管理棟の従事者 | 常時/通報のたび | 対応記録・電子錠の開錠記録 | 旅館業法施行規則4条の3第1号・第2号 |
| 感染症 | 特定感染症の国内発生期間中は、症状のある宿泊者に医師の診断結果の報告や客室での待機などの協力を求める。患者等の宿泊は拒むことができる。保健所の指示に従う | 対応 | 営業者 | 特定感染症国内発生期間中 | 協力の要請と対応の記録 | 旅館業法4条の2、5条1項1号 |
宿泊者名簿・鍵・出入りの確認(旅館業法6条、施行規則4条の2・4条の3第2号)
| リスク統制の内容種類担当頻度・タイミング記録根拠 |
| 宿泊者名簿の記載漏れ・虚偽 | 予約確定後に宿泊者全員がオンラインで記入する。日本国内に住所がない外国人は旅券の写しを提出させ、管理棟で記載内容と照合する | 予防・発見 | 管理棟の従事者 | 予約ごと(チェックイン前) | 宿泊者名簿と旅券の写し(作成の日から3年間保存) | 旅館業法6条、施行規則4条の2、4条の3第2号 |
| 鍵の不正利用 | 暗証番号は予約ごとに発行し、宿泊期間中だけ有効にする。予約サイトのメッセージで予約者にだけ通知する | 予防 | 管理棟の従事者 | 予約ごと | 暗証番号の発行記録 | 旅館業法施行規則4条の3第2号 |
| 宿泊者以外の出入り | 宿泊棟は常時施錠とする。電子錠の開錠記録(日時・暗証番号)を管理棟で確認し、予約と合わない開錠があれば調べる | 予防・発見 | 管理棟の従事者 | 毎日 | 電子錠の開錠記録 | 旅館業法施行規則4条の3第2号 |
| 宿泊者名簿の記載漏れ・虚偽 | 予約確定後に宿泊者全員がオンラインで記入する。日本国内に住所がない外国人は旅券の写しを提出させ、管理棟で記載内容と照合する | 予防・発見 | 管理棟の従事者 | 予約ごと(チェックイン前) | 宿泊者名簿と旅券の写し(作成の日から3年間保存) | 旅館業法6条、施行規則4条の2、4条の3第2号 |
| 鍵の不正利用 | 暗証番号は予約ごとに発行し、宿泊期間中だけ有効にする。予約サイトのメッセージで予約者にだけ通知する | 予防 | 管理棟の従事者 | 予約ごと | 暗証番号の発行記録 | 旅館業法施行規則4条の3第2号 |
| 宿泊者以外の出入り | 宿泊棟は常時施錠とする。電子錠の開錠記録(日時・暗証番号)を管理棟で確認し、予約と合わない開錠があれば調べる | 予防・発見 | 管理棟の従事者 | 毎日 | 電子錠の開錠記録 | 旅館業法施行規則4条の3第2号 |
| 宿泊者が名簿にない人を招き入れる | 名簿にない人を招き入れた場合は、その人にも宿泊者名簿を記入させ、追加料金を徴収することを、予約条件とハウスルールに書いて予約時に伝える。玄関帳場のカメラ映像や、清掃時の寝具・タオルの使用数で気づいたら、管理棟から宿泊者に連絡し、名簿の記入と追加料金の支払いを求める | 予防・発見・対応 | 管理棟の従事者 | 予約ごと(周知)/気づいたとき | 宿泊者名簿への追記・追加料金の請求記録 | 旅館業法6条(名簿の記載。宿泊者は営業者から請求があれば記載事項を告げる義務がある:同条2項)、施行規則4条の3第2号。追加料金は宿泊約款・予約条件による |
営業中の一般的な事態
| リスク統制の内容種類担当頻度・タイミング記録根拠 |
| 設備の故障(断水・停電・トイレの詰まりなど) | 宿泊者は管理棟に連絡し、管理棟が修理業者を手配する。その日のうちに直らないときは、他の宿泊施設に移ってもらう | 対応 | 管理棟の従事者 | 連絡のたび | 対応記録 | 旅館業法4条1項 |
| 清掃の不備・寝具の未交換 | 清掃チェックリストで客室ごとに確認し、写真を残す。寝具は宿泊者ごとに交換する | 予防・発見 | 清掃担当・管理棟の従事者 | 宿泊者の入れ替わりごと | チェックリストと写真 | 旅館業法4条1項・2項、区の旅館業法施行条例4条 |
| ダブルブッキング | 予約サイトの在庫を1つの管理システムで同期する。起きたときは他の宿泊施設に移ってもらう | 予防・対応 | 管理棟の従事者 | 予約ごと/発生時 | 予約記録 | -(営業上のリスク) |
| 騒音(近隣からの苦情) | チェックイン前に、静かにする時間帯などのハウスルールを宿泊者に説明する。苦情が来たら管理棟から宿泊者に協力を求め、宿泊を拒む事由に当たる場合に限り退去を求める | 予防・対応 | 管理棟の従事者 | 予約ごと/苦情のたび | 説明の記録・苦情対応の記録 | 旅館業法5条1項、区の旅館業法施行条例5条(豊島区は周辺住民への著しい迷惑も拒む事由。説明と苦情記録の3年保管は豊島区条例6条6項〜8項) |
| ごみの散乱 | 事業系ごみとして収集業者と契約し、ごみは客室内で分別して保管する。苦情が来たら清掃し、第三者の不法投棄なら警察に届ける | 予防・対応 | 営業者・清掃担当 | 収集日ごと/苦情のたび | 収集契約書・清掃記録 | 廃棄物処理法3条1項(豊島区条例6条4項) |